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重荷
 流れる景色を見ながら白昼夢に耽る昼下がり。電車の中に人はまばら。席は空いているけど座らない。

 空に漂う雲が流れているのか、自分が流れているのか、そんなことを考えながら淡々と電車は私を運ぶ。この電車に乗っていればどこかに行ける。どこかに。

 目に飛び込んできたのは高校学校の看板。個性を尊重した教育を謳う。次に、大学の看板。そこそこ知名度のある大学が自分の有する学部の数を誇るように並べ立てる。そして、会社の広告。CMで放送されたこともある有名企業。

 外の景色が変わった。ゆっくりと流れていた景色が急に早送りになる。ジェットコースターのようなスピードで駅をすっ飛ばしていく。いつから自分は、各駅停車から快速電車に乗り換えてしまったのだろうか?

 止まらない電車は私をどこかに連れて行く。でもどこに連れて行くのか。電車は止まってくれない。降りれない。

 時計を見ると17時過ぎ。外は暗くなり始めている。黄昏時に煌々と赤い看板が目に入る。病院だ。薬品の匂い、薄暗いタイル張りの廊下、コツコツと音を立てて歩く看護婦。そんなイメージがチラつく。

 突然停車を知らせるアナウンスが流れる。どうやら終着駅らしい。名前は『火葬場前』。
 まだ、18時にもなってないのに、もう終わってしまう。これから何かが始まるはずなのに。始まるはずだったのに。

 
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